Webデザインを作れる”だけ”のWebデザイナーは稼げない という話

Webデザイナーとお金の話

Webデザインを作れる”だけ”のWebデザイナーは稼げない

タイトル通りです。最近このことを痛感しました。
Webサイトを作れる”だけ”のWebデザイナーって稼げないです。マジで。

この「Webサイトを作れる”だけ”のWebデザイナー」とは、コーディングができないデザイナーのことを指しているのではありません。
今どき、Webデザイナーはコーディングできて当たり前です。

クライアントにヒアリングして、情報設計して、ワイヤーフレーム作って、デザイン作って、コーディングして、アップする”だけ”をしているWebデザイナーは儲からないな、という意です。
※この言葉を聞いて、不快に感じた方には大変申し訳ございません。煽るつもりもありませんし、他意もありません。
ただ私がこのように感じただけです。


単純にWebサイトを作っているだけで儲けている人なんて、まずいないと思います。
とてつもなく技術力が高く、この人でなければいけない!レベルの人材であったり…
ECサイトなどの更新費・メンテンナス費といった既得権益を持っている人だったり…
そういった人間でない限り、Webサイトを”作る”だけで儲けるのは無理な話です。
昔は稼げる時代もありましたが、今はもう無理。

残酷ですが現実です。
歴史が証明しているように、いつの時代もどの職業も作業する人間が一番儲かりません。
Webデザイナーも例外ではありません。

Webデザイナーの実態

まず現代のWebデザイナーを取り巻く状況を軽く見てみましょう。

Webデザイナーはコスパが悪い

ぶっちゃけWebデザイナーという職業はコスパが悪いです。
能力を習得するための学習コストと得られる報酬が釣り合っていないです。
覚えることの多さに対して、報酬が少なすぎですし、年々覚えることが増加しています。
さらにWebデザイナー人口も増加しつつあり、学習コストが増加し、得られるパイは減少しているのが現実です。

Webデザインの勉強は多岐にわたります。
Webデザインのトレンドを追う、新発売のデバイスへの対応、フロントエンド・バックエンドの環境の変化、新技術の学習…
Webデザイナーであれば、フロントエンドやバックエンドなどの分野に対しては、そこまで深い知識は必要ありませんが、それでもWebデザイナーが学ばなければならない事は膨大です。
しかも、次から次へと環境・技術が変化していくので、常に勉強をしなければなりません。そして、勉強についていけなければ仕事がなくなります。

このコストに見合う報酬をWebデザイナーが得られているかと問われると、はなはだ疑問です。

今はやろうと思えばWebサイトは誰でも作れる時代

最近では、無料で高品質のWebページを作れるサービスが大量に登場しました。
一昔前であれば、ブログに毛の生えたようなサイトしか作れない有様でしたが、現在はもう違います。
さすがにリッチなエフェクトや複雑なアプリケーションサイトは難しいですが、一般的な企業サイトであれば、安く・簡単に・自分で作れるようになっています。

有名なサービスですとWiXとかJIMDOとかでしょうか。
テンプレートで用意されているデザインをそのまま使い、色や画像をちょこっと変えれば、ハイ!完成!とても手軽ですね。

また、こうしたサービス以外にもWebデザインの学習コストが下がったこともあり、簡単なWebサイトであれば、3ヶ月〜半年も勉強をすれば作れるようになってきています。
ドットインストールや、Progateなど…これらのサービスを利用すれば誰でも簡単なサイトぐらいは作れるようになります。

 

………あれ?さっき学習コストが増加しているって言ってたじゃん、と思った方。
はい。学習コストは上がっています。ただWebの基礎中の基礎の学習コストは減少しています。
Webの基礎部分に関しては、オンライン上に大量の学習コンテンツが溢れ、無料で見ることもできます。一昔前は高価なアプリケーションや書籍を購入するしかなかったのですが、大変便利な時代になりました。
パソコン1つあればWebの技術のほとんどを勉強することが可能です。

もちろん「簡単なWebサイトを作れる」レベルから「プロ級のWebサイトを作れる」レベルまでスキルアップするのはまた別の話で、大変な労力を要します。
しかし、Webデザインの取っ掛かりの学習コストが低下し、ひいてはWebデザイナーという職業の参入障壁が低くなってきたのは事実です。

極めつけはプログラミング必修化ですね。あと2、30年もすれば割と誰でも簡単なWebサイトくらいパッと作れるようになるのではないでしょうか。(その時代のWebはカタチが変わっているでしょうけども。)

技術の進歩は大変喜ばしいことですが、Webデザイナーの優位性・希少性は次第に失われていくでしょう。ちょうどFlasherがなくなっていったように。

そもそもWebは作るだけでは意味がない

Webサイトの価値は”作る”ところにはありません。”運用”するところにあります。
使われもせず、運用もされないWebサイトなど何の意味もありません。

Webデザイナーはクライアントから依頼を受けて、Webサイトを作るのですが、制作会社でもフリーランスでも、Webサイトを作って納品し、それで終わり というケースが大半です。
紙や映像のデザインと同じようにWebデザインも扱われ、売られてきた経緯があり、このような販売形態になってしまっていることが非常に多いですね。

これはWebデザイナーの責任でもありますが、クライアントの責任でもあります。
「Webサイトは放っておいても、人の変わりに働いてくれる便利屋さんだ。」という誤った認識が未だに世間で根強いためです。

Webサイトが変わりに働いてくれるって?………そんなわけありません。
繰り返しになりますが、Webの真価は”運用”によって発揮されます。決して”作る”ことによって発揮されるのではありません。

作って終わり!ではなく、Webサイトの運用を考えなければいけません。
どのようにWebサイトからお金を得ていくのか? コストとリターンは? 誰が更新するのか? コンテンツはどのように充実させるのか?
…などなど、しっかりとマネタイズを考えなければ、Webサイトは全くの無意味です。

やはりWebデザインを作れる”だけ”のWebデザイナーは稼げないのです。
しっかりと運用を考えなければ!

“作れる”だけのWebデザイナーからの脱却

  • Webデザイナーはコスパが悪い
  • 今はやろうと思えばWebサイトは誰でも作れる時代
  • そもそもWebは作るだけでは意味がない

上記の理由から、Webサイトを作れる”だけ”のデザイナーって稼げないというのが私の考えです。

じゃあ、そういうWebデザイナーって淘汰されるのかよ!って思ってしまいますが、そんなことはありません。少なくとも今は。

なんだかんだWebデザイナーの需要ってあります。
Webの世界、とりわけインターネット広告は市場がグングンと伸びていますし、今後の成長も期待できます。
したがって、Webデザイナーに対する需要も今後そう簡単には落ちないでしょう。

ただ需要はあるかもしれませんが、稼げるか稼げないかはまた別問題です。
くどいようですが、Webサイトを作れる”だけ”のデザイナーって稼げないです。
要は作業者としてのWebデザイナーは稼げないってことです。

逆に言えば、Webデザイン+αを持っているWebデザイナーは稼げます。

Webデザイン+αを持っているWebデザイナーは儲かる

現代のWebデザイナーはコーディングもできて当たり前です。
差別化でも何でもなく単なるスタートラインです。

例えば、このスタートラインの状態からプラスして高度なマーケティング力であったり、UI・UXデザイン力であったり、コピーライティング力であったり、フロントエンド・バックエンドの知識であったり…
Webデザイン以外に光る能力をもった人間は重宝されます。

とくに、Webサイトの運用系の能力(広告運用能力・マーケティング能力)を持っている人間はかなり強い。
やろうと思えば、一人でマーケティングし、デザインを作り、開発し、公開し、運用・最適化をできます。
実際は効率化のため、分業することになると思いますが、他分野に精通している人間はやはり仕事の質もスピードも他者とは段違いです。

儲ける仕組みを持っている人間が最強

先程、Webデザイン+αを持っているWebデザイナーは儲かると書きました。
この+αに当てはまる能力が、Webデザインとの親和性が高いほど、稼げるわけです。
で、一番稼げるのは何かというと、儲ける仕組みを持っている・知っているコトです。これが最強です。

ただ単にWebサイトを作ったとしても、その作業範囲の中でしかお金を稼げません。これはWebデザイナーに限らず、あらゆる職業にも当てはまります。
作業する人間は作業する範囲の中でしか儲けることができません。

労働者が労働だけで儲けた例はごくわずかです。儲けるのは雇っている人間か投資家か…
歴史が証明している通りですね。
いつでもどの時代でも儲けるのは実際に作業をしている人間ではなく、業界の仕組みを知っている人間や仕組み自体を持っている人間です。

この点、Webという世界は他の職業に比べて”仕組み”を作りやすい業界でもあります。
いわゆるプラットフォーム事業とかですね。

うーむ。なかなかうまい例えが見つからないのですが…

SNSで商品紹介して、紹介料や広告料でお金を稼ぐよりも、大元のSNSのシステムを保有し運用している人間の方が儲かります。利用者や広告のデータを元にさらなるビジネスをすることができますし。

インターネット通販サイトに商品を出品して、お金を稼ぐよりも、大元のインターネット通販サイトのシステムを保有し運用している人間の方が儲かります。出店者から手数料取ってウハウハですしお寿司。

 
繰り返しになりますが、作業者は儲かりません。
いつまでも同じ作業をし続け、作業の範囲の中でしか利益を得られません。
Webの世界で大きく儲けたいのであれば、仕組みを作りましょう。
何もFacebookやtwitterのような超ドでかいプラットフォームでなくて良いです。
小さく作って後で大きくしていけば良いので。

まとめ

この記事のまとめ
・Webデザインを作れる”だけ”のWebデザイナーは稼げない。マジで。
・Webデザイナーの実態
 ・Webデザイナーはコスパが悪い
 ・今はやろうと思えばWebサイトは誰でも作れる時代
 ・そもそもWebサイトは作るだけでは稼げない
・それでもWebデザインをやりたい方はどうぞ!ただし、作業者にはなるな!稼げないぞ!

私の駄文・長文にお付き合いいただき、ありがとうございました。
私も単なる作業者から脱却すべく、いろいろと踏ん張っているところです。
ああ。お金が欲しい!(切実)