デザイナーが考えるべき本当のユーザー像

ちょっと行動経済学の話をします

本題に入る前に、少し回り道をさせてください。行動経済学の話について


古典的な経済学には「経済主体たる人は、常に十分な情報が与えられ、適切な判断をくだし、合理的に行動する。」という暗黙の前提があります。

計算ミスはしない。投資も失敗しない。
たとえ失敗したとしても、完璧なリカバリー策を講じる。
すべて完璧。それが人。

しかしながら、誰しもが経済・金融に対する高度な知識を持っているわけではありません。
また、いかに高度な知識をもっていたとしても、判断を誤ることはあります。

もっと現実の人の行動・感情・記憶を観察しよう。
そこから、どのように経済行動を行うのか、考えよう。

そうして、登場したのが行動経済学です。

デザイナーが想い描くユーザーは「僕の考える最強のユーザー」

上記の行動経済学のはじまりはデザインにとって多くの示唆を与えてくれます。

サービスの主体たるユーザーは常に十分な情報が与えられ、適切な判断をくだし、合理的に行動する。
フォームの入力ミスは決してしない。どこか別のボタンを間違えて押したりしない。すべて完璧。

とまではいかなくとも

往々にして、デザイナー(そしてプログラマーも!)が考えるユーザー像というものはデザイナーの都合にマッチするように考えられがちです。


世の中には、本当に様々な人がいます。

もちろんガジェット・プロダクトに詳しい人や情報リテラシーの高い人もいるでしょう。
ですが、その反対の人も大勢います。
どちらかといえば、詳しくない人の方が多いでしょう。

デザイナーにとってデザイン理論・システムアーキテクチャ等を学ぶことは重要です。
しかし、それ以上にデザイナーは現実の人の「心理」「行動」について、もっと学ぶ必要があります。

街に出よう!ユーザーと会おう・話そう

デザイナーは誰に対して仕事をしているのか。
もちろんクライアントのためでもありますが、第一に考えるべきはエンドユーザーです。
デザイナーはエンドユーザーのためにデザインをします。

そして、エンドユーザーを知るためには、街に出て、本人に会うことです。
実際に困っている人を探して、どんなことに困っているのか。具体的に話を聞いて、調査します。

オフィスの中で延々と考え込むだけでは、ユーザーの事を知ることができません。
それどころか「僕の考える最強のユーザー」にさらに拍車がかかってしまうことでしょう。

ポスター・フライヤーであれば、飾られる場所へ行く。
店の利用者や従業員の方を話をしてみる。

スマホアプリなら実際に使っている人に会ってみる。
街角でユーザーテストに参加してもらう。

そうして直接会った人の「生の声」や「行動」をよくよく観察する。
こういった行動が今後のデザイナーに求められていくことでしょう。