左利きのエレンの登場人物の魅力は異常(※ネタバレ注意)

左利きのエレン

※今回の記事は漫画「左利きのエレン」の登場人物を紹介するもので、多分なネタバレが含まれています。それでも問題ない という方のみ、ご覧ください。

漫画「左利きのエレン」を知らないという方は、心をえぐる仕事漫画「左利きのエレン」(※ネタバレ注意)を先に読むことをオススメします。

左利きのエレンの魅力は登場人物の生き様

最近、久々に左利きのエレンを読み返しましたが…いやぁ…胃が…

まぁ面白いことは面白いんですけどもね(笑)
いかんせん胃が何個あっても保ちそうにないです…

で、読み返してみてやっぱり思うのですが、左利きのエレンの登場人物達は、一人ひとりが本当に必死に生きて仕事をしているんですよね。読むたびに、光一やエレンに勇気づけられます。


前回の記事(→ 心をえぐる仕事漫画「左利きのエレン」(※ネタバレ注意))では、私の特に好きなキャラクターである朝倉光一・神谷雄介・流川俊の3人を紹介しました。

ただやっぱり3人だけの紹介では、左利きのエレンの魅力を十分に伝えることが出来ないなと思い、今回は前回の3人も含め、計10人の登場人物を紹介したいと思います。

我慢できなくなったので登場人物を紹介してみる

今回紹介する登場人物達はこちらです。
私の嗜好と偏見が含まれた人選ですが、ご了承ください。m(_ _)m

  • 朝倉光一
  • 神谷雄介
  • 流川俊
  • 山岸エレン
  • 加藤さゆり
  • 真城教授
  • 柳一
  • 三橋由利奈
  • 佐久間威風
  • 沢村孝

朝倉光一

そんな事ないですよ…
だって…

だってオレは…俺達は…
かんぺきなんかじゃないから…

朝倉光一の物語は高校生から始まります。
天才 山岸エレンと運命的な出会いを果たし、「将来は有名なデザイナーになる!」と息巻く光一でしたが、大学生時代、新卒時代、社会人時代に何度も壁にぶち当たり、「自分は何者にもなれないのではないか。」「自分は才能がないのではないか。」と悩みに悩みます。

「もうこれで最後にしよう」と臨んだ園宮製薬のリブランディング。折れそうになりながらも、すんでのところで踏みとどまった光一は、デザインにおいて、仕事において大切なモノを見つけ出し、その人生を”始めた“のでした。

自分の凡人さに幾度も折れそうになりながらも、最終回でついに”始まった“光一。
上記の最終回のセリフは鳥肌モノでした。

光一は言ってしまえば、平々凡々な青年です。本編でもそのように描かれています。
しかし、彼は「自分が天才でないと認めたくない。何者かになれない人生なんてつまらない。」という願望を持っています。
「自分は特別でありたい」…誰しもがもっている願望ですね。
その一心で、ひたすら努力を続けるのですが、結局分かったのは、自分は特別ではない、天才ではないということだけでした。

最終的に本編では、光一は「何者か」になれたわけではありません。どこまでいっても凡人なんですよね。これが作品の肝だと思います。
普通の漫画であれば、最後の最後に努力が実り、カタルシスが起こるものですが、そうはいきませんでした。
何者にもなれなかった光一ですが、その生き方には大変に勇気づけられましたね。


左利きのエレンを読んで、頼むから光一に花を持たせてくれと何度願ったことでしょう。努力すれどもすれども、結局分かったのは、自分は特別ではない、天才ではないということ。

「お前には何がしかの才能がなかったんや。」
という柳のセリフが光一に突きつけられた時は、私の気持ちまで締め付けられました。
はぁ〜…

神谷雄介

照らされてる星をうらやむな…
照らされる事を待つな…

スターを照らす側の人生だってあるんだ

光一の(元)上司にして、いわゆる”キテる”デザイナー、神谷雄介。
作中の初登場時では、光一の兄貴分的存在でしたが、後に目黒広告社を退社し、デザイン会社「アントレース」を設立します。
快進撃を続け、海外で活躍する神谷でしたが、ヤングアートディレクターシンポジウムに光一が登壇すると聞き、日本へ。
デザイナーとして成長(?)した光一に再会するのですが、そこでまさかの宣戦布告を受けてます…

その後の光一とのコンペ対決は、別のストーリーとして描かれるそうですね。


作中では秀才として描かれており、デザインの腕はピカイチです。
ただ人間的に、至らない部分も描かれています。
なんというか「THE・デザイナー」って人物ですね。

デザイナーというか、クリエイターってやっぱりどこか狂気を持った人種です。
情熱極まった人は、何より作品作りを優先させます。能力は非常に高いのですが、それ以外の事(特に人間関係)などは、ないがしろになったりしがちです。
ある意味で神谷は「デザイナーの完成形」なのかもしれませんね。

個人的には、光一が働きづめで倒れてしまった事について、神谷と方針を巡って言い争ったシーンがとても印象に残っています。

流川俊

分かってたまるか
恵まれてるヤツに…

やりたい仕事やれてるヤツに

オレの気持ちが、努力が、苦労が分かる訳ない

オレは……!
がんばった…

連載再開から、さっそく活躍してますね。流川。
番外編では流川の過去と新卒時代が描かれています。本当に苦労が絶えない人ですね…

コピーライターになりたいという想いと営業の仕事に板ばさみされながら、働いていた流川。紆余曲折を経て、ついには営業として仕事をしていく決心をします。最終回・番外編を見るに、どんどんを出世しているようです。

また、番外編では弟である「流川春」の存在も明かされました。
もともと春とは確執があったようですが、サニートライのコンペで本格的にぶつかるようです。
兄弟対決とはなんとも熱い展開!これは見逃せません!


なんか私…流川が登場するシーンのほとんどで泣いているのですが……
左利きのエレンの中で一番の苦労人と言っても、過言ではないでしょう。

あぁ。流川さんと一緒に仕事をしてみたい…!

山岸エレン

この先に…この苦しみの先に…
光があると思ってた。

でも、そうじゃないみたい
この苦しみが…そのものが表現

誰のものでもない
この苦しさは私のものだ
私だけのものだ

左利きのエレンのもう一人の主人公、山岸エレンです。

光一とは対象的で、エレンはアーティストの才能に溢れています。いわゆる天才キャラ。
…しかし、その天才さ故に多くの苦悩にぶつかってきた人物でもあります。

私は天才ではないので、天才の考えることや悩みなんて、これっっっぽっちも分かりません。なので、察することしかできませんが、おそらく天才の孤独は想像以上なのでしょう。

岸あかりがエレンを「才能しかないクズ」と評したように…
エレン自身が「普通の生活をおくりたかった」と言ったように…

言い方は悪いですが、本当に一芸以外の何もできない人間。
しかしながら、その一芸では文字通り世界一。

 

…どうあがいても、私では天才の人生をうまく生きていけそうにないですね………。

加藤さゆり

背伸びして失敗なんてしないでね…
ドラマチックに生きられるほどーーー

主人公じゃないんだって
私達はーーー

左利きのエレンの登場人物の中で、一番運命に振り回され、一番波乱万丈の人生を送ったのは、この加藤さゆりではないでしょうか。

初登場時は、光一の同級生という立場で登場します。
「安心して…光一。私が佐藤可士和にしてあげる。」のセリフから分かるように、光一に対してヤンデレ過保護な一面があります。
当初は順調(?)に進んでいた光一とさゆりの人生設計でしたが、「岸あかり」の存在によって、光一とさゆりの関係は終わってしまいます。
そこから”腐れ縁”だったエレンともニューヨークに渡り、アーティストとしてのスターロードを登っていくエレンのブレーン役に収まります。

初期のさゆりは、いつも冷静沈着で何歩先も分析する才女として描かれてました。
そのためか、光一・あかりの一件で、ずっと我慢して心にしまい込んでいたモノを吐き出したシーンがあるのですが、これまでのさゆりとは凄まじいギャップがあります。作中屈指の名シーンです。私の大好きなシーンでもあります。

ちなみにですが、さゆりの”始まった”時はいつになるのでしょうかね。
エレンとともに、ニューヨークに渡った時でしょうか。ずっと我慢してたことを言えた時でしょうか。
すくなくとも光一と出会ったときではないでしょうね…

真城教授

才能とは集中力の質だ

集中力は「深さ」「長さ」「早さ」
この3つの要素の掛け算だ

ん?誰だよ?この人…?って思う人もいるでしょう。

エレンが芸大に在籍した時の教授です。
上記のセリフは、真城教授が言ったセリフではないのですが、どうやら物語から察するに、元は真城教授の言葉のようです。
登場機会が少ない割には、かなり重要なこの言葉を残しています。

集中力とは「深さ」「長さ」「早さ」の3つの要素でできている。
「深さ」は、文字通り、集中力の深さのこと。どれくらい物事に没頭できるか。
「長さ」、これも文字通り、どれくらい集中する時間を持続していられるか。
「早さ」は、思い立った時からどれくらいの早さで集中モードに入れるか。
この3要素の掛け合わせで人の集中力が決まるとのこと。

この集中力に関する本はぜひ読んでみたいですね。

柳一

はぁ?そらそうや
ぼく 人間ちゃうわ。

デザイナーや。

狂気のデザイナー柳。
柳の言動は決して許されるものではないのですが、その狂気極まるデザインへの執念には頭が下がります。
番外編では柳の全盛期が描かれるみたいですね。とても楽しみです。

柳についての紹介は、別の記事【左利きのエレン】狂気のデザイナー柳の生き方(※ネタバレ注意)にまとめています。
よろしければ、こちらの記事をご覧ください!

三橋由利奈

広告賞なんて下らないですよね!!

だって業界内の身内で褒め合うとか
何がたのしいだかって感じじゃないスか!?

だってこんな忙しいのにわざわざ…ねぇ
給料も上がらないし
同窓会でも自慢にならないし
両親に言ったってピンとこない…

…それでも賞は必要なんスよ
先輩を倒すために

ーーー私はそうする

左利きのエレンの中で、結構まともな常識人、みっちゃんこと三橋由利奈。
かわいらしいお団子ヘアーが特徴的なコピーライターです。

作中では、神谷チームのコピーライターとして活躍しました。論理と知性で広告を作り上げているタイプの人間です。
仕事の他に、メンヘラ化する光一の事を心配して、なんやかんやでフォローしてあげたり。光一と神谷を引き合わせたりと舞台裏で活躍した人物です。

みっちゃんは現実主義的と言いますか、クールな人物です。
広告を作るときも、しっかりと課題を分析して、フレームワークを使い、論理的にデザインを構築します。光一とは真逆のタイプ。
また、仕事の立ち回りもうまいとのこと。雑務を回避する能力を見るに、相当な世渡り上手のようですね。

個人的に「広告賞なんて下らないですよね!!〜」のセリフはある意味では、左利きのエレンの中で1番の名言であると思います(笑)。
よくぞ!!!言ってくれました!!!
本当にその通りですよ。広告賞って結局、電◯とか博◯堂の内輪でやっている感じですからね。
良いデザインに賞が集まるのではなく、金がかかるものに賞が集まります。他の業界でもそうでしょう。

…番外編では、震災の影響でふさぎ込んでしまっているようですね…
早く元気になってほしい…

ちなみにアラサーらしいです。

佐久間威風

日本で天才が何て呼ばれるか知ってるか?
"怪物"だ

あいつは天狗になってる
あいつは仕事がやりづらい
あいつはワガママだ

全部能無しの言い訳だろうが

後半から登場する天才カメラマン、佐久間威風。

子供の頃はいじめられていましたが、ある転機が訪れ、天才的なカメラマンに成長した佐久間。
中学か高校かは分かりませんが、柳と同じ学校に通っていたようです。

佐久間威風も作中では天才の部類の人間ですが、エレンのような先天的な才能を持った人間ではなく、努力して後天的に才能を開花させていった人間です。
その努力は凄まじく柳をして「おぞましい程の努力で、目も当てられない」と評されるほどです。とんでもない努力をした人間なのでしょう。

カメラマンとしての技術・感性はピカイチですが、自分の理念・作風に合わないモノは暴力を使ってでも排除しようとする性格です。
柳のカメラマンバージョンのような人物ですね。

作中での佐久間威風の行動は目に余るものがありますが、言動に覇気がこもっているのは確かです。

沢村孝

人はみーんな
配られたカードで戦わないといけない
才能だって…
コネだって…
配られたカードだ

いいかーーーー
「若さ」が最後の切り札だ
勘定に入れるな
いずれ無くなるカードを当てにすんな

さゆりから「困った時に頼れるおじさま」と評される目黒広告者のクリエイティブディレクター沢村孝。
年の功からか、なかなかに味わいのある人物で、様々な薀蓄や仕事哲学を披露してくれます。
個人的に左利きのエレンの中で、トップクラスで好きな登場人物です。

ズボラながらも温厚な性格をしている沢村ですが、昔は「サド村」と称されるほど、スパルタ人間だったようです。
沢村は「(サド村なんて)そんなのは時代じゃねぇ」と言っていたことから、人生のどこかで大きな転機が訪れ、彼を丸く変えたのでしょう。
本編では定年退職して、フェードアウトしていきましたが、もっともっと沢村の過去の仕事っぷりとか見てみたいところ。

最終話で、隠居しているシーンがありましたが、ぜひとも番外編でもちょこっとで良いので活躍してほしいですね。

まとめ

この記事のまとめ
・左利きのエレンの登場人物の魅力は異常!!!

左利きのエレンの登場人物たちを紹介してきましたが、いかがだったでしょうか。
左利きのエレンは、本編終了後からも番外編が展開されていて、盛り上がりを見せています。目が話せませんね!

あー。早く続きが読みたいや!